Ryosei Kobayashi 海外大会ジャッジ体験記
皆さんこんにちは!Hit-U広報のたなかさえです🌷
エリザベが近づいてきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか!
私はとにかく不安しかないです😢が、一緒に組んでくれる1年生の子(とても良い子なんです。だいすき!)に、この先もディベート続けようって思ってもらえるように頑張りたいと思います!
さて今日のブログは!!国際大会(まず響きがかっこよい!!)でジャッジとして大活躍しているRyosei Kobayashi くんに最近の国際大会についての記事を書いてもらいました🐐💚ありがとう!
海外大会もジャッジも未知の世界すぎるので、読みながら「へー!!」って何回も言っちゃいました。面白いです。それではどうぞ!!!
Ryosei Kobayashi Results
こんにちは、最近生活リズムが崩壊しかけている小林です。今回は特定の大会の報告とかではなく、最近自分がふらふらジャッジで出ている大会とその周辺のことに関してだらだら書きたいと思います。(こんな謎ジャッジブログって需要あるのかな、、、無いか。←あります!!ありがとうbyタナカ)
(1)最近出た大会
<Sunway Asian Parliamentary 2022(Breaking, Open QF Chair/Novice SF Panel)>
マレーシアのインステ(Sunway大学なる大学があるらしい)が開催していたAsianの国際大会。ACがめっちゃ豪華で、今年の冬のMadrid WUDCのDCAも参加してました。全体で70チームくらい出てた結構大きめの大会で、Motionはどれも最高にいい感じでした。ちなみに特に好きだったのはこれ。
TH, as the Japanese royal princess, would not marry the commoner
どストレートだけど意外と考えてみると面白いですよね。個人の幸せの尺度を皇族の性質と関連させてどう分析するかによっていろんなケースが出せそうだなと思います。
予選5ラウンド中4ラウンド単チェアで、AsianだったこともあってOAを準備する時間的余裕はかなりありました。OAのパフォーマンスもそれほど悪くなかったかなぁと思ったんですが、OAの時間配分をラウンドの内容によってかなり柔軟に変えないといけないなと思いました。BPだと自然にそうできる(そもそも喋りたい内容に対してOAの時間が無さすぎるから)けど、Asianだとついついだらだら喋っちゃう癖があるみたいです。
結果はジャッジブレイク、Open QFでチェア、Novice SFでパネル、平均スコアは7.0でした。
<Malasia National Universities Debating Championship(Breaking, Open SF Panel)>
マレーシアのNationals(日本で言うところの春T)。SAPほどの規模ではないものの、Nationalsだけあって結構CompetitiveかつMotionのレベルもそれなりに高かったです。結果はジャッジブレイク、Open SFでパネル、スコアは6.7(低すぎて自分にドン引き)でした。
この日は完全にパフォーマンス終わってて、スコアが激低いのにも納得です。また予選5ラウンド中4ラウンドチェアだったんですが、今回はチーム数もそこまで多くなくジャッジプールにも余裕があったのか、ずっとパネルかトレイニ―がついてました。ジャッジディスカッションの立ち回りをもう少し研究しないとまずいことが分かったので、収穫はありましたね。
<The R.V. Debating Tournament(Breaking, Novice GF Panel/Open GF Panel)>
インドのインステが主催してるBPの国際大会。これも結構規模が大きくて、とにかくAC陣が豪華かつ最強だった。MotionはシンプルだけどWordingがおもしろい感じのが多くて、練習とかで出したくなるものが多かったです。例えば、
THBT the democratization of artistic critique does more harm than good
Info: The democratization of artistic critique refers to the increasing ability for individuals to share their personal opinions of art on a variety of platforms (ex. rotten tomatoes, youtube review channels, reddit forums)
これとか、結構いい感じのArt Motionだなぁと思いました。ふつうの、というかよく見るArt系Motionは特定のターゲットがIssueになってるものが多いと思うんですけど(THW subsidize art which glorify working classとか)、これはArtの作り手と受け取り手の分析をかなり幅広くやらないといけないですよね。人によってケースにかなり個性が出るMotionなのかなと思います。
この大会は予選5ラウンド全部パネルで、「あ、ブレイク落ちに決まってるわこんなの」と思ってたんですが結果はジャッジブレイク、Novice、OpenのFinalで両方Panel、 スコアは7.2でした。あとからTwitterでお話を聞いたところによると、大会によってはACとかSAがずっと予選ではチェアをするような場合もあるそうです。もう一つの所感としては、ブレイクラウンドのジャロケ、あんまりジャッジのスコアは気にして組んでない感じがしました。7.2でGF見れちゃうのは流石にスコア考慮した結果というよりかはコンフリクトとかACチェックの感じをより重く反映させてるのかな~という印象です。この辺も詳しい方がいればお話聞いてみたいですね!
余談ですがUTの提供ジャッジとしてこの大会には出ました。ジャッジする貴重な機会をもらえてありがたかったです。2チームともブレイクしてて、流石でした。提供ジャッジの唯一の良くないところはコンフリクトでラウンドが見れなくなるところですよね。。。見たかったなぁ〜。
(2)海外大会に出てみた経緯
もとはと言えば、SAPのIAフォームを深夜テンションで適当に出したら、なんか参加できることになっちゃったことから始まった海外大会ジャッジなんですが、一応もっともらしい理由というか動機を考えてみることにすると、
①海外大会たのしそう
うん、当たり前なのかもしれないですけど、なんか楽しそうだなと思ったのが一番大きかったです。勝手に、海外大会=めっちゃハイレベルみたいな偏見があって、うまいスピーチとか、たのしいラウンド聴きたい!っていうモチベでした。
②ジャッジの勉強がしたい+実績が欲しい
これも大きな理由ですね。国内大会でちょこちょこジャッジしてみて、自分ってジャッジぜんぜん分かってないんだなと切実に思ったんですよ(当たり前)。小手先のRFDのしかたとか思考法とか、そういうものは一応あるんですけど、自分の中ではまだ形になりきっていなくて「なんとなく」やっている状態が続いていました。そこから少しでも脱したくて、「じゃあ自分のことだれも知らなくて何の先入観もない状態で見てもらえる環境でジャッジすればいいや」という脳死っぷりで、海外大会に出ることにしました。
あとは、CVに書けるような実績とかそもそものジャッジ経験を増やしておきたいなという理由もあります。これから提供ジャッジなどで学年大会などにも出ることや、自分のひっちゅー内での役職がエデュケ(レクチャーしたりする人)だということを考えると、客観的な実績とか、いろんなディベーターのスピーチを聴いて評価する経験がどうしても必要かなと思いました。あと、そもそもジャッジ資格にブレイク経験などがある大会もあると思うので、実績があるに越したことはないですし。自インステの練習で、少なくとも自分から後輩へのフィードバックの質をちゃんと担保できないとダメだという謎の義務感も相まって、ジャッジがんばらねば、という気分が高まってました。あと、そもそも自分は全然人間ができていない(n回目)、かつめっちゃ負けず嫌いなので、同じ代のディベーターになにか1つ負けないものが欲しいなぁ、みたいな変なプライドのせいでもあります。ディベーターとしては、高校からずっとやっているような人にはなかなか勝てないですし、そもそも素の英語力が高い人にも大会に出たときにスコアでなかなか勝てなかったり...まあとにかく、ディベートを今年もちゃんと続ける上での軸というか、ここだけは譲らないぜというフィールドを作っておきたいなと思っていました。そういう土台があったほうが、周りの自分より遥かに強いディベーターたちに無謀な勝負を挑みやすくなるかなと。自インステの、強い、実績がたくさんある同期たちに負けたままではいけないなという、自分の根本的なエネルギー源の一環のようなものです。自分は殺意がないとスピーチのパフォーマンスが落ちるタイプなので(別に対戦相手が嫌いとかそういうのではなく)こういうマインドセットになってしまっています。
③メジャー大会でジャッジできるようになりたい
これはほぼ最近取ってつけたような理由なんですが、WUDCとかEUDCとかUADCとか...音源で見てたような大会にジャッジとして参加してみたいなぁとずっと思ってました。もしジャッジできる機会がめぐってきたとき、自分に経験が無さすぎてその機会をみすみす逃してしまう、みたいなことがないように、いまのうちからコツコツ準備したいなと考えた結果、海外大会ジャッジで練習しようということになりました。
(3)いろいろ感想
海外大会、アジアの大会であれば、なんだか過剰にビビってたところもあったなぁと思うのが結論です。意外と出てみればどうにかなるし、飛び込んでみればあとはがんばるだけなので、精神的な参加負荷が高いこと以外はふつうの大会でした。まだマレーシアとインドしか私は知りませんが、日本人が参加しやすい雰囲気だと思います。とくにマレーシアの大会はトレイニ―の枠があったり、報酬なしでもいいよ!的な項目がIAフォームに用意されててそれにチェックすれば基本的に参加させてくれたりするので、初めて海外の大会にジャッジで出る場合は良い感じなのかなと思います。あと、マレーシアは日本との時差が1時間なのですが、この時差がもう、神なんですよね。なぜかというと早起きしなくていいから。それだけでも出る価値あります(日本の大会寝坊してレジ落ちしかける人)。
次はヨーロッパかアメリカの大会に出てみようかな。。Facebookを徘徊して、いろいろ探してみます。ジャッジで1人でよくわからない大会に毎週出るのは結構疲れるので、同じ日本人がディベーターとして参加してたりするとほんとに嬉しくなります。提供ジャッジ、必要な方はお声がけくだされば可能な限り協力させていただきます。
自分からどんどんレベルの高い場所に飛び込んでいくのも、そこで実績も残しているのも、本当に尊敬です。そしてエデュケのお仕事もたくさんしてくれて本当にいつもありがとう!