Thailand WUDC 2020 振り返り!!

ひっちゅー名物、時差投稿のお時間がやってまいりました。今回は、去年(2019年)の年末に行われた、Thailand WUDC 2020 に関する感想文です!!!!!!!!😲😲

2019年、懐かしいですね。当時はすばらしい年になることを信じて疑わなかった2020年も、感染症の流行に気を取られて上半期が終わりを迎えようとしている(残り1か月)なんて、信じたくもありません。。。広報の中村です。。。

実はこの感想文、書かれたのはずいぶんと前でして(それこそコロナ禍という言葉すら一般的でなかった頃)そこからさまざまな人を経由してここに至りました。書いてくださった土橋さん、掲載が遅くなり大変申し訳ございませんでした(スライディング土下座)。

というわけで今回は、前述いたしましたが、当時2年生(現3年)の朔さんと組んで出場された、当時4年生(現卒業)の土橋さんにワールズについて執筆していただきました。ディベーターにとって一度はあこがれる世界大会、その雰囲気などを知れる体験記です!ぜひお読みください!


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ブログをご覧の皆さまこんにちは。4年生の土橋です。今回は僕のディベート生活最後のチャレンジとして臨んだタイワールズについて書いていこうと思います。拙い文章ですがお付き合いしてくれると嬉しいです。
ワールズを通じて感じたことすべてを書いていたらきりがないので、大会前・大会中・大会後の3部構成で書いていきます。あと、この紀行文は実際の結果と自分の性格も相まってかなりネガティブ風味になっています。あらかじめご了承ください。

Part1:大会前―正しい努力をし続けることの難しさ
 今後ワールズやそれに準ずる大きな大会で結果を残そうと思う人は、このパートをよく読んで、「悪い見本」として同じ過ちを犯さないようにしてほしいです。というのも、長期的な努力をするうえで、その「努力の方向性」が違えば、ほとんど実にならないことを自分がつくづく実感したからです。
僕がワールズへの参加を決めたのは就活中の4月頃でした。参加を決めた純粋な動機は、就活中言われた「君ディベートの部長やってた割に英語あまり得意じゃないんだね。」という言葉でした。言われたときは若干むかつきましたが、その言葉は自分のディベート生活が中途半端であったことを如実に表していて、だからこそ「英語ディベートをやっていました!」と胸張って言えるくらい頑張ってやろうと思ったのが源泉です。
ということで本格的にワールズの準備をし始めたのは、就活がひと段落した7月頃でした。細かい準備内容は省きますが、マター、スピーチ、戦略の3部門に分けペアの朔と一緒に毎日何かしらやっていました。はたから見れば一生懸命やってそうに見えていたんですが、自分の一番の課題てなかなか手を付けたくないもんなんですね。不得意な英語向上のために単語帳を見たりラウンド終了後自分のスピーチ言い直ししたりなど、いろんなことをやったけど、再確認(いわゆる復習の機会)を設けずどんどん先に進んだ結果、それまでやったことを実戦で活かしきれませんでした。
 そのせいか、ワールズまでに出た大会でも結構恥ずかしい思いをしながら本番まで耐えてきました。秋Tのチームスタンディングは下から5番目だったし、NEAOではジャッジに69点を付けられ(ほぼ何も言っていないレベルの点数)、冬Tではオープニングの1年生を超えられないクロージングをかまし、文字通り陰でひっそり泣きました(笑)。
 ただやはり大会に出ると、そのたびにもやもやしていた課題感が明らかになって練習にも反映することはできたので、自分の努力の方向性の確認のためにもいろんな大会に足を運ぶことは重要だと実感しました。
 さて、ブログとしては一番陰気臭いパートになってしまい皆さんそろそろ読みたくなくなるころかと思うので、大会準備編はこれまでに次に大会当日の様子について書いていきます!もう少しポジティブな話が増えるから安心して読んでください。

Part2:大会中-ワールズで見える景色は参加者ごとに全く違う!
 興味本位でWikipediaを使ってワールズを検索したところ、世界最大の学生大会らしいです(信憑性は置いといて)。でも確かにそういわれても過言ではないレベルの大会規模で、終始規模のでかさに圧倒されました。まず会場の大学が馬鹿みたいに広い。バスで正門をくぐってから集合場所まで5分くらいかかってました。あと毎日パーティーが夜に開かれるけど、大学構内なのに毎回会場が変わるんですよ。敷地の小さい一橋大学に4年間いた身として、この大学の広さは本当に規格外で、「授業移動大変そうだなぁ。」としみじみ思いました。
 さて、そんな規模の大きさだからか、大会の様相は本当に参加者ごとに違うなと感じました。言語カテゴリー毎、カジュアル勢とガチ勢、点数の取り方などなどその参加者の特性によってラウンドの質も雰囲気も全く異なります。これを実感したのはR2とそれ以降のラウンドの差ですね。R1でなぜか1位を取れ、次のラウンドでいわゆるトップ勢と当たり、その実力の差に圧倒されてしまいました。CGがメカニズムを6つの理由で固めてきただけでなく、COのメンバー(元WSDCイングランド代表)が即興で6つの反論を出してきてて、文字通り次元の違う戦いを繰り広げていました。そこで4位を取ってからはひどいもので、R5までずっと4位でした。そういういわゆる下位ラウンドでは「勝ち筋はわかっているのにジャッジに伝わらない」というもどかしさが必ず付きまとわりました。意外とワールズでも基本ができていないチームがいるのに、それを伝えきれない・自分たちの勝ち筋を理解してくれない場合が多く、結果予選9ラウンド行い得点が10点(12回、21回、31回、44回)と、僕らが目指していたEFLカテゴリーでのブレイクには届きませんでした(この年は14点がブレイクボーダーライン)。
 結果は良くはありませんでしたが、上位に食い込めた時のラウンドを振り返ると、大体同じ戦法でした。「このディベートで大事な話ってこれじゃん!でもみんな話してないよ!だから俺のチームだけこの話するからちゃんと聞いてね!!」この流れをしっかりやりきれた試合では上位をとることができました。逆に言うとそういう的を絞ったスピーチができないオープニングは悲惨で、ワールズを期にオープニングが嫌いになりました…。
 そんな感じで、僕らチームの結果は芳しくありませんでしたが、規模の大きさやレベルの違いに震撼し、そのなかで自分なりの戦い方を探し出せたという点で非常に大きな経験値を積むことができました。あと手前みそだけどいろんなバックグラウンドを持つ海外の人たちとの会話はとても気を使ったけど楽しかったです。そこで初めて英語話せるって大事だなって感じました(遅すぎ)。

Part3:ディベートするんなら一度はワールズに行ってみよう!
 反省が多い振り返りになりましたが、皆さんに最後に伝えたいことは「ディベートやるならワールズ出てみよう!」ということです。特に「ディベートやっているけど英語に不安を感じている」人に強く勧めます。決して国内大会を批判するつもりはありませんが、国内では日本語混じりの英語や日本語のニュアンスをそのまま直訳した英語であっても丁寧に拾ってくれるジャッジもいます。例やイラストも日本特有のものであっても拾ってくれる場合が多いです(特に学年大会などでは)。自分はそんな状況に甘え英語の勉強やスピーチの勉強を、そして国際関係の勉強を怠り、結果頼りない4年生になってしまいました。
ワールズ(やそれに準ずる国際大会)は、「英会話が問題なくスムーズにできる」能力があって当たり前の社会です。ニュアンスを汲み取ってもらえるなんてことはほとんどありません。周囲はさらに英語の上手な人がいて、彼らがジャッジをだましていることや自分の勝ち筋を明確に伝えなければ自動的に4位が付けられます。そんな世界に飛び込もうとして初めて、僕みたいなのんき者は頑張ろうと思えました。「英語力を伸ばしたい!」と少しでも思って英語ディベートを始めたなら、ぜひ挑戦してみてもいいんじゃないでしょうか。恥はかくけど死にはしないので。
ただ唯一の懸念点としてはお金ですよね。実際僕も結構資金集めに苦労しました。今回開催地がタイと日本に比較的近い場所でしたが、参加費と飛行機代、そして諸々の経費を合わせると11日間で約20万円かかっちゃいました。ただ如水会から3割援助が申請できますし、なんと来年2021年のワールズはお隣韓国で開催されるそうです。ワールズ史上一番行きやすいのではないでしょうか。そうなるとこれを読んでいるディベーターの皆さんはもう来年出るしかないですよね。

さいごに
 せっかくこういった機会をいただいたので、最後に自分のワールズを応援してくださった方々に感謝の言葉を贈らせていただきたいと思います。自分らの拙いプレパを見てくれたしょうま、秦泉寺、ジェイミー、百瀬さん。ラウンドからリサーチまでコーチングしてくれたMax。自分の努力の方向性についてアドバイスくださった世永さん。大岡山練や本郷練でお世話になった他大学のディベーター方々。そして、温かい声援を投げてくれたHit-Uの先輩同期後輩のみんな。ありがとうございました。
 そしてこんな頼りない先輩の下でも、一緒に最後まで走りぬいてくれた朔。本当にありがとう。
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最後までお読みいただきありがとうございました!