祝ジャッジデビュー!Silver Cup 2022!!!

 ごきげんよう!Hit-U広報のタナカサエです🌷

ひっちゅー春のブログまつり(今勝手に始めた)ということで日々連投していますが、皆様お楽しみいただけていますでしょうか!!

今日は2/19に行われたジャッジのための大会, Silver Cupについてです!私も出場させていただきましたが本当に本当に良い経験になったので是非来年の新入生にもおすすめしたい大会です🌷

今回は見事3rd Best Competitive Judgeに輝いたるいちゃんに記事を書いてもらいました!Silverならではのディベーターやチェアの方々からのFBがとても詳しく記されているのでジャッジ/これからジャッジをやろうとしている人必見です!!そうでなくともるいちゃんの文章は読んでいて楽しいので皆さん読んでください~👂👀 


The Silver Cup 2022 Results
≪Adjudicator Prize≫
2nd Best Competitive Judge ▶ Ryosei Kobayashi
3rd Best Competitive Judge ▶ Rui Aoyama
5th Best Rookie Competitive Judge ▶ Sae Tanaka

 



★はじめに                        

Hit-U1年の青山瑠泉です。梅子・秋T以来の3回目のブログです!

数えてみたらディベーターとして11回ほど大会に出て(祝二桁!)いましたが、ジャッジとして参加したのはSilver Cupが初めてです。

今までずっと「難しそうだから」「怖いから」とジャッジから逃げ続けて、アロケを組む際もディベーターばかりやっていたのですが、同輩たちと「後輩が入部してくれたら私たちがジャッジしないといけないんだよね」という会話を繰り返すうちに「さすがにそろそろジャッジ始めないとね」となり、みんなと特攻することにしました。あと、同期で既にEvergreen cupなどでジャッジブレイクをしている某R.K🐐くん(CJ2位おめでとう!!!🎉さすが!!!)の存在がとても大きく、彼が私たちの出場を後押ししてくれました。

直前はみんなこんな感じでひいひい言ってました。

 

★Silver Cup出場経緯と準備

先述のとおりですが、Silver Cupがジャッジ育成を目的とした大会であったため。そしてこの機会を逃すと一生ジャッジから逃げることになるなと思ったので、玉砕覚悟で申し込みました。「参加するだけで世界一偉いよ」精神です(^ ^)

Silver Cup向けに企画してくださったTsubasa Goshiroさんのレクチャーを聴き、その後BP opening round のチェアを1回、BP roundのパネルを1回して、当日に臨みました。Asian BridgeとKK Cupのディベーターとしての練習のため準備時間が少なくなってしまったのですが、限られた時間の中で、ジャッジ経験のある素晴らしい同輩(🐐R.Kくん)に有難いアドバイスをもらったり、先輩や同輩のする素敵なOAを聞き勉強させていただきました。


★Silver Cup本番

パネル(15分個人で考えたあとディスカッションをせずにOAをする)を2回、トレイニー(15分個人で考えたあとチェアの方とディスカッションをする)を1回行いました。

◉パネルのとき、2回ともOAは英語で行いました。

 理由は、

 ・自分が日本語だと婉曲表現が多くなりannoyingになりやすい(婉曲表現を使いこなせる英語力がない)

 ・友人の影響 (Hit-U練や合同練でお世話になっている(ICU/AIUの)先輩方・同輩がいつも英語でRFDをやっていたこと。ちなみにその同輩たちは圧倒的な点数でCJ 1位、2位をとられていました。すごい!!!本当にすごい!!!ひあひあ)

 ・この大会のコンセプト自体が「挑戦」だから、どうせだったら英語に挑戦してみようと思った

 結果的には、

 ・英語力不足でオーギュメントの細かいニュアンスを説明しきれなかった

 ・英語だとディベーターの方からの言葉をそのまま引用できるので自分の中でニュアンスを取り間違えたまま進んでしまうことがある

 などという反省点もありましたが、結果的には英語でしたのは悪くなかったなと思いました。早く英語でも日本語でもRFDができるようになりたいです。

◉フローは紙で取りました。

自分はBPディベーターの際はgoogle documentを使うのですが、今回は紙でフローを取ることにしました。打つよりも書くほうが聞きながら考えられるし、engagementなど各ベンチの関係性もわかりやすくなるかな?と思ったからです。これから自分にあったスタイルを見つけられればいいなと思います。

 

★試合 振り返り

以下は、ラウンドの振り返りです。感想といただいた有難いFBをただただまとめてあります。私と同じようなジャッジ初心者の方に少しでも参考になればいいなと思い、共有させていただきます。もしFBのニュアンスを取り間違えていたら申し訳ないです....


R1 THP a world without organized religion. (パネル)

OOの、「困難や過酷な環境にあって宗教が唯一の心の支えになっているような敬虔な信者にとっては、objectivity/collectivenessは不可欠だ。なぜならば、切実な彼らにとっては、何が正しい解釈かわからないまま個人で闇雲に宗教と向き合うよりも、authorityが何が正しいか教えてくれてただそれに従うことで与えられる安心感がより大切だからである。」という立論に感動しました。

◉ジャッジ

私のdecision: OO ,OG, CG, CO

チェアの方のdecision: OG, OO, CO, CG

私は二番目のパネルだったのでindividual reflectionの時間が30分間あったのに関わらず、3位と4位の比較を忘れるという致命的なミスを犯してしまいました。そして何より最後にチェアの方のOAを聞いて思ったことは、ディベーターの方々がどこまで話していてどこまでが取れたのか、具体的な言葉を用いて細かい部分まで説明することが自分には圧倒的に足りていなかったということです。以下、ディベーターの方々に頂いたFBです。

 

1)縦比較に際して、「詳細なメカニズムはCGから出ていたものの話の土台を作ったのはOGだったのでOG>CG」と言ってしまった。

→vertical extensionが評価できない場合は、

 ・opening の段階でロジックもついていて、反論に対しても対応できておりケースが立っていたので、そこにメカニズムが追加されても勝利には貢献しないため、contributionの観点からOG>CG

→もしvertical extensionが評価できるとしたら、

 ・openingの段階では鋭い反論がきており、ケースが揺らいでいたが、そこにメカニズムを加えてGovのケースを守ったのでCG>OG

という説明の仕方が良い。


2)ディベーターがしていた反論のニュアンスと、OAでとられている反論のニュアンスがズレている。

→ディベーターが実際に使ったframingに注意して、ディベーターがやりたいことを把握して「このような反論をしたがっていたが達成できていなかった」というところまで伝えるべき

 

 3)各ベンチを比較するとき、「engageはどちらも同じくらいあったのでそれぞれのケースのsolidさを見ました」と言ってしまった。

→solidさという曖昧な言葉ではなく、どのような観点から見たのか、impact, uniquenessなど何かしらの基準をピックアップしていうべき


4)どう考えてもCG, CO比較をまちがえている。「新しいextensionを出せなかったCGは本来最下位になるべきだった」(by CGの方)

→role fulfillmentを意識する。他ベンチとの比較の前に、絶対的なラウンドにおける貢献度を評価する。

→CG,CO比較など、特にcloseなベンチの比較を絶対に忘れない。


 5)ディベーターがその立論によって何を示そうとしているのかわからなかった。

→わからない部分をすっ飛ばすのではなく、OAの際にimplicitでわからなかった部分も触れる。implicitな部分も、「ここまで説明していて、ここまではわかりましたが、ここからは説明していないのでわからなかった。」と触れる。

 

★R2 TH celebrates corporate feminism.(トレイニー)

OOの「environmental obstacleのせいでunlikely to success」という分析やCGの、「性別に関わらず皆がcareerをpursueするべきだ」というスタンスに感動しました。

◉ジャッジ

私のinitial OO CG CO OG

もう一人のトレイニーの方のinitial CO OO CG OG

チェアの方のinitial OO CG OG CG

最終的なdecision OO CG CO OG

 15分のindividual reflectionの後、3分で自分のvoteとその理由を説明することになりましたが、タイムマネジメントに失敗して大事なdiagonal比較を忘れてしまいました。最終的なdecisionは自分のイニシャルになりましたが、最後にチェアの方のOAを聞いて、自分のそれと全然異なり、自分の説明の稚拙さと一貫性のなさに愕然としました。decisionはやらかさなかったのかもしれないけれど、その理由づけは明らかにやらかした、つまり総じてやらかしているな、と感じました。以下、チェアの方からのFBです。


6)タイムマネジメント

タイマネはディベーターとしてもジャッジとしても、自分にとってとても大きな課題です。

→コンパリの優先順位を決める。Closeだと思ったところ(や負けたチーム?)には時間をかけるが、clearなところには比較的時間を割かない。


7) diagonal比較のjustification

→diagonalのメトリック・justificatioinに注目する

 いきなりOGvsCOと比較をするとラウンドのコンテクストが失われるので、OGとCOを絶対値で評価(それぞれのburdern, fulfillmentなどを見る)してその後にそれらを比較する。

 また、クロージングがdiagonalのbest caseにengageしていたかどうかも注目すると良い。

 

★R3 THW replace current form of voting with blind voting.(パネル)

OGのメカニズムとインパクトの詰まり具合に圧倒され、Oppの「characterかpolicyか、何をprioritizeするかもcitizenが決めるべきだ」というprincipleに納得し、COのstrategic voting(当選してほしくない非選挙者を落とす、compromiseする方法を学ぶべき)という全く新しい視点にひたすら感動していました。

◉ジャッジ

私のdecision: CO, OG, OO, CG

チェアの方のdecision: CO, OG, OO, CG

以下、ディベーターの方々から頂いたFBです。


8) 細かい部分がわかりにくい(細かいニュアンス、特にタイマネの関係もあり最後の方の説明が薄い)

→RFD自体の構成・ナンバリングの改善

自分が今何をしているのかを明確にする「OGのマテリアルは〜、OOのマテリアルは〜、engageは〜」など


9) チームが実際に言っていたこととジャッジに取られた内容の説明が混ざっている(評価 がわかりづらい。)

→engageに関しても、「マテリアルを出していたが不十分で評価ができなかった」のか「そもそもマテリアルを出そうとしていなかった」のか、細かく伝える。ただ「rebuttalがあったので」では不十分。


10) 評価と比較が混ざっている。

→例えばOpeningベンチを比較する時、比較する前に全argumentを提示すると良い。どこまでが言われていて、どこまで証明されていて、どこから証明されていなかったのかを説明する。反論などもholisticに触って、それぞれ絶対的に評価をした後に、比較する。


11)  細かい部分に触れずargumentをラベルで見ている。

→もっと中身に触れた方がいい。

※チェアの方曰く、BPの特性上(detailにこだわりすぎると8スピーチあるので大変すぎる)、Asianなどに比べてラベルで見ることは一概に悪いとは言えないようですが、私はあまりにもラベルベースでOAしすぎたなと思い反省しています。ディベーターの方々に「聞けていないのでは」と不信感を持たせる原因になるので、時間の許す限りディベーターの方々の言った内容を具体的に触れなければいけないと感じました。

 

★大会を終えて

自分の実力では対戦もできないような素晴らしいディベーターの方々のスピーチを拝聴できて、3ラウンド全ベンチに対して終始感動&尊敬がやみませんでした!ディベーターの方々がジャッジ初心者の私でもすぐに実行に移せる的確なアドバイスを(しかもめっちゃ優しく)くださり、大変参考になりました!!3ラウンド連続であんなにも密度の濃いスピーチを自分の中で消化しながら聞くのは頭が沸騰しそうになりましたが、先輩方にコメントをいただいたりディスカッションをしたり、同期と励まし合うなかで回復しました。

今回身に余る賞をいただきましたが、今後実力がこの結果に追いつくように、あるいはそれを超えるものになるように、精進して参ります。これほどジャッジに優しい環境はもうこの先100%ないと思うので、この体験を忘れずにコツコツジャッジに挑戦し続けたいです。イラジャになってもイラジャと言われてもも逃げない。

運営の方々、ディベーターの方々、チェアの方々など、関わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。


最後に、ひっちゅーの広報兼太陽・某S.Tさん🌷が大会前日にみんなを笑顔にしてくれた画像で締めたいと思います!みんな本当にお疲れ様!これからもいっぱい練習しようね!



るいちゃんのいつも何にでも全力で向き合う姿勢、本当に尊敬しています。書いてくれてありがとう🌸

ここまで読んでくださった皆さんもありがとうございました!そろそろ桜が咲きますね。春のブログまつり 、まだまだ続きますので是非また読みにいらしてください。それでは!