英語ディベートに興味がある方へ! ディベートの良さとは?

 こんにちは、ひっちゅー広報の保科です。

 今回は、いつもの大会ブログや練習振り返りブログとはちょっと趣向を変えて、私が大学ディベートを初めてからの1年半で感じた、英語ディベートの良さを書いてみたいと思います!


 新歓の時期に「ひっちゅーの良さ」はたくさん宣伝しましたが、「ディベート自体、楽しい以外にも良いところがたくさんあるのに、なかなか広められていない!」と思い、広報として一度まとめてみたいと考えたのが、今回のテーマの理由です。


 早速ですが、私が考える8つの良いところを順番にご紹介します。ただ以下はあくまで、大学1年からディベートを始めた純ジャパの私的見解です!(笑) indexの気になったところは詳しく見て頂けたら嬉しいです(^▽^)☆



《Index》

①英語のリスニング力がつく

②日本にいてもスピーキングの練習ができる

③色々な社会問題について知ることができる

④文脈(議論)のどの部分がポイントか、考えながら話を聞けるようになる

⑤双方向から考えるクセがつく

⑥チームメイトと協力して成果を出す

⑦意見を出す瞬発力が上がる、意見のテンプレを知ることができる

⑧社会問題や英語でのコミュニケーションに関心がある人と知り合える



①英語のリスニング力がつく

 英語でYouTubeの動画を見たり、ドラマを見たりと、リスニング力を上げる方法は色々あると思います。しかしこれらの問題点は、「聞き逃したらテストの点を落とす」以外の場面では、最悪聞き逃しても大丈夫なところ。つまり、絶対に聞き取らなくては、という危機感が欠如しやすいと私は思います。


 それに対してディベートは、「ここを一瞬聞き逃したら、反論し損ねて負けるかも…」というシーンがよくあります。ジャッジは特に、試合形式によっては約1時間、絶対に聞き逃せない地獄のリスニングタイム…。と書くと良いところ感がないですが、目的が「リスニング力を上げたい」ではなく、「ディベートで勝ちたい!!」である分、無理せずに、気づくとリスニング力が上がっているのを実感したりします!



②日本にいてもスピーキングの練習ができる

 もちろん英語ディベートでは、英語でスピーチをします。7分間、1人です。ディベートで扱う議題はどれも’controversial’、つまり議論し始めたら、言いたいことがいっぱいある!というものばかりなので、大体「言いたいこと」が「7分間で言えること」より先に来ます。というのは、勝つためにどのようなことを話したらいいか、ということは半年くらいの間に結構分かるようになってきたりするのですが、英語力はそんなに早く成長しない…。


 結果、7分間で言いたいことを全部言うためにはある程度「英語を話すのを早くせざるを得ない」⇒早くなる、という現象がおきるのでは…と私は分析しています(笑)

もちろん、先輩ディベーターの影響を受けて頑張る、という部分も大きいです。



③色々な社会問題について知ることができる

 ディベートで扱うトピックは、広範囲に及びます。教育、医療、SNS、格差問題、政治、法律、麻薬など…。まだまだあります。最近ホットなトピックも、昔から問題視されていることも扱います。


 知識が足りない時にはチームメイトと協力!一度出会ったトピックは、試合の中で知識を得たり、気になるトピックとして注目するようになったりと、知識や関心を広げることにつながります。



④文脈(議論)のどの部分がポイントか、考えながら話を聞けるようになる

 ディベートには、'clash point'というキーワードがあります。賛成派と反対派の意見がぶつかり合うポイントのことです。


 例えば、'This house would introduce fat tax.'というmotionがあるとしましょう。fat taxとは、糖分や脂質が多い食べ物や、ジャンクフードにかける税のこと。現状の日本にはこの税制はありません。


 賛成派が「国民の健康を守ることが政府の役割です。fat taxがかかるような食べ物は、しばしば人々にとって大変魅力的で、やめられなくなるようにできています。この税制によって安さという優位性がなくなることで、ある種のaddicted peopleのunhealthy dietによる死亡率を下げることができるでしょう。」と主張したとします。


 対して反対派は「fat taxは、むしろ不健康により死亡する人を増やします。安く買える食品の値段を上げるということはすなわち、貧しい人が食料を買うことを今以上に不可能にします。ジャンクフードなどで食費を抑えることによりギリギリで生活している人を想像してください。食べないよりも、ジャンクフードであれ食べるほうがこの人物は健康に生きながらえることができるのです。このような人々を見捨てるのですか?」と主張したと想定しましょう。


 この場合は、「どちらの方が、不健康により死亡する人を減らせるか?」というのが一つのclash pointとなり、様々な理由をつけて、「我々の方が…!」とこの点を争う、ということです。


 試合中は、何が議論の争点なのかを常に気にしながら、自分たちの議論を組み立てていく必要があります。この技術は日常の会話や、日本語での議論においても使えるものだと思います。


※因みに、このmotionを見たことのある人なら、「選択の自由に関する軸は無視?」と思われるかもしれませんが、ここでは死者数比較軸にフォーカスしてみました (;'∀')



⑤双方向から考えるクセがつく

 ディベートでは、自分の意見とは全く関係なくチーム分けされます。例えば、個人的には死刑制度に賛成の人が、反対派として議論する、なんてことが日常茶飯事です。しかし、自分が賛成ならば、賛成派の人がどんな根拠でそれを主張しているかがよくわかる、ということでもありますね。ということは、反対派ならそれを突き崩すような反論を考えればよい。常に、反対側の意見を予想して、それにねちねちと反論を考えていく作業なので、逆に自分の個人的な意見と反対側にポジショニングされた場合の方が強かったりします。


 また、色々なアクター(登場人物)をイメージするクセもつきます。「貧しい人ならどう感じるだろう?」「大金持ちは?」「政府の高官は?」「子どもが多い親は?」「学校の先生は?」「医者は?」…。motionによって様々な関係者がいるので、それを見つけて彼らの立場になってみる、というクセがつくと、issueの解像度を上げることができると思います。



⑥チームメイトと協力して成果を出す

 ひっちゅーでは、色々な人とチームを組むことができるように、ランダムにチーム決めをして練習することがあります。人によって立論の仕方や協力の仕方などが異なるため、相手を見て合わせていくことや、自分のやり方にある程度合わせてもらうことに慣れていきます。また、相性の良いチームメイトが見つかれば、部活の練習以外でも集まったりと、試合で協力する以上の仲良しになることもしばしばです。



⑦意見を出す瞬発力が上がる、意見のテンプレを知ることができる

 様々な社会問題を扱うというディベートの特徴については前述しましたが、ディベートの試合数を踏んでいるうちに、テンプレの回答や視点を即座に引き出すことに慣れてきます。授業のグループディスカッションなどでは、私はよくこの手を使ってcontroversialな視点を即出しし、みんながそれについて話し合っている間に自分の考えをまとめて意見を言えるようにしておく…という術を使っています。20分の準備時間でスピーチ内容をまとめるという即興型ディベートの副産物です!(笑)



⑧社会問題や英語でのコミュニケーションに関心がある人と知り合える

 ディベートをすることのもう一つのメリットは、ディベータ―のコミュニティにアクセスできること。ディベータ―には、自分の興味関心を追求していくタイプの人や、留学したいという人が多い気がします。母国語が日本語でありながら、英語で7分間もよく練られたスピーチをする人たちなので、悔しい思いをしても諦めない向上心や継続力のある人が多く、ロールモデルにしたい、尊敬できる方々と出会える場でもあります。



と、長々と書いてしまいました…。おしゃべりな私はいつもこんな調子で、スピーチを7分間に収められないことばかり。「タイマネ気をつけて下さい!!」としょっちゅう言われてしまいます。(タイムマネジメント、略してタイマネ。ディベート用語でしょうか?)


 書ききれないほどすごい、即興型大学英語ディベート。どの大学のディベート部も先輩が優しく教えて下さるようですし、私が始めたときにも初歩のハードルは思ったより低かったです。興味を持って下さった方は、一度ディベート界に足を踏み入れてみては…?ディベートの沼にはまるかも…?


 最後までご覧いただき、ありがとうございました!ではまた(^▽^)/


  

↑私のディベートノートたち☆(左:手書き版、右:Google docs.版)




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